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2008年4月28日 (月)

第20話 「130/30ファンド」

130/30という運用手法をご存じでしょうか?普通の株式運用は、フルインベストが原則です。すなわち、元本を100持っていれば、100の株式を買い持ちにするわけです。130/30とは、130の株式買い持ちと30の売り持ちのポジションを取ります。買いと売りですから、全体では相殺されて、100の買い持ちのポジションとなります。3年前ぐらいから登場し、昨年は海外で需要が増え、同時により多くの運用機関がこの運用手法の商品を顧客に提供するようになりました。ヘッジファンドとは異なり、通常買いしかできない運用機関が、売りもすることができる、すなわち、ダメだと思う銘柄は積極的にショートポジションにすることで、更に、運用リターンを高めようとするものです。4月25日付けのPensions & Investmentsは、直近6ヶ月間のこの商品に対する運用資産の増加率が、その前の6ヶ月に比べて大幅に落ち込んだと報じています。私は、非常に納得いく結果だと思います。そもそも買いしか行わない運用機関が売りもできるのかという疑問があります。例えば、フィデリティとかシュローダーとか、昔から良い銘柄を発掘することに注力している会社は、悪い銘柄(売りの銘柄)探すことなどしていませんでした。良い銘柄以外は悪い銘柄という簡単な方程式にはなりません。彼らがやってきた歴史は、良い銘柄が市場に100銘柄あり、自分が30銘柄をポートフォリオに入れたい場合、できるだけ、良い銘柄から30銘柄を選びたいと努力してきたのです。良い銘柄が他に70銘柄残っていても、また、それだけ残っている事実を知らなくでもいいわけです。しかし、売りの銘柄も探すとなると、この70銘柄を避けなければいけません。これは大変です。いままで30銘柄のみを選ぶことに注力していたわけですが、更に他の銘柄も注意を払わないといけません。加えて、良い銘柄を選ぶメンタリティと悪い銘柄を選ぶメンタリティは異なります。前向きか後向きかの差は大きいのです。従って、今までは、人の判断よりも、クオンツ系運用機関が130/30の株式商品を主に出していましたが、昨年のクオンツ受難の相場により、パフォーマンスが悪化した次第です。需要も伸びないはずです。皆さんも、理屈に合ってるかどうかを先ず考えてから、投資する商品を選ぶにようにして下さい。。

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