第3話 「タクティカル・アセット・アロケーション」
4月9日付 IPE(Investment & Pension Europe)ニュースによると、オックスフォードシア州年金が、UBSに委託しているTAA(タクティカル・アセット・アロケーション)の運用結果を問題視し、過去に支払った成果報酬の返還をUBSに求めたと報じています。TAAとは、株式、債券、現金のアロケーションを機動的に変更して、収益を上げる運用手法を言います。ニュースによると、2007年第4四半期で、▲2.85%資産価値が下がったことが怒りをかったようです。しかし、UBSが過去の成果報酬返還に難色を示したことが遠因(または直接な原因?)でこの年金は、他の英国株式や債券の運用についてもUBSを解約することを決めました。まあ、何とも個人的には情けない話だなと思います。このブログは世界の進んだ話を載せたいと思いましたが、年金が運用成果が悪化したからと言って、過去の成果報酬を返せとは情けないです。日本だったら、損失補填を要求したとして、即アウトですよ。加えて、江戸の仇を長崎でのような、他の資産の解約も子供じみてます。海外といっても、まだ、このレベルの話もあるのですね(日本の年金基金の方も、似たようなことを昔、言われたこともありましたが)。
しかし、最近のタクティカル・アセット・アロケーションの運用結果は散々ですね。一文字、”G”が加わるGTAA(グローバル・タクティカル・アセット・アロケーション)について見ると、平成20年2月末現在2本のGTAA公募投信(野村メロン・ダイナミック・ファンドとGSグローバル・マーケット・ストラテジー)のパフォーマンスを見ると、過去1年でそれぞれ▲14.5%と▲20.9%です。絶対利回りを売り物としている商品としては、悲惨としか言いようがありません。これらは、通常、クオンツ運用と呼ばれる金融工学モデルに基づき、運用されています。昨年は、サブプライム問題などあり、モデルがほとんど効きませんでした。加えて、これらは意外と単純な理屈の「極端に上がったり、下がったりしたものは、平均に戻る」に基づいています。しかし、昨年のショックが長期化しており、そうした理屈が働かなかったのです。世の中、絶対などありませんが、しかし、運用結果が悪くなったからといって、運用報酬を返せなど言ってはいけませんよ。ちなみに、私は初めてGTAAを知った12年前から、この商品は好きになれません。運用報酬も非常に高いですし。。


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