第9話 「トルコ投資の魅力」
4月16日付けのGlobal Pensionsニュースによると、ヨーロッパを中心に活動する不動産投資顧問会社のCordea Savills社が、トルコの不動産ファンドを立ち上げたそうです。投資対象としては、主にトルコのショッピングセンターや住宅です。トルコは、人口増加に対応するために年間65万戸の住宅が必要であると政府が予測しており、また、もうすぐEUに加盟することが予想され、経済成長率が高まると期待されることから、不動産ファンドの魅力が非常に高いと同社は見ています。また、別の投信会社であるリクソー社(Lyxor)が、トルコ株のETFを設定したことも挙げられています。
トルコについては、以前にも紹介したエマージング市場に含まれる株式市場で、経済成長の高さから注目される市場の一つだと思います。確かに、過去5年間で年率30%以上のリターン(ドル建て)を達成してきました。しかし、今年に入って若干様子が変わってきてます。皆さん、年初来のトップパフォーマーはどこの国でしょうか(ドル建て)?トップから挙げていくと、ガーナ、オマーン、クウェート、チュニジアと続きます。一方、ワーストパフォーマーは、ベトナム、キプロス、トルコ、中国となっています。トルコは、昨年までは良かったですが、今年に入って30%以上の下落(ドル建て)です。こういう状況を見ると、証券市場の規模以上に投資することはリスクが大きいなと思います。ベトナムなども昨年は注目されてきましたが、現在では、株式市場自体の構造問題が提議されることが多く見受けられます。先進国の株式市場の魅力が減少していることは認めますが、結果としてこうしたエマージング市場が取って代わるわけではないことを是非、考えて頂きたいです。
(おまけ)
本日、木村剛先生の"ゴーログ"に私のブログを取り上げて頂きました。光栄です。本当にありがとうございました。今後も励みにして、頑張ります。。
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中国政府系ファンド「中国投資」、当初年間リターンは5%目指す2008年 04月 18日 10:51 JST [ビバリーヒルズ(米カリフォルニア州) 17日 ロイター] 中国政府系ファンドである中国投資有限責任公司(中国投資)の汪建熙・最高リスク管理責任者(CRO)は17日、昨年発足した中国投資の年間リターンについて、当初数年は約5%を目指すとの考えを示した。 当地で開催された中国系米国人団体の会合の合間述べた。 中国投資は約2000億ドルを運用しており、米国の銀行、保険... [続きを読む]
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