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2008年5月14日 (水)

第36話 「新生銀行とあおぞら銀行」

本日の日経新聞夕刊(他、日経ネット)において、新生銀行が八城会長の復帰を報じていました。新生銀行は、旧日本長期信用銀行が国有化され、投資ファンドであるリップルウッドに売却されて生まれた銀行です。八城会長は、新生銀行の初代のトップとして今の新生銀行のビジネスモデルを確立された方です。しかし、最近は、消費者金融会社の買収で損失を計上したり、サブプライムでも損失を出した結果、業績が相当悪化していました。今更、八城会長が陣頭指揮を執って何かをするというわけではないでしょうが、カリスマ性(あるのかないのか知りませんが)のようなものに期待して建て直しを図るつもりなのかもしれません。同じく、国有化され、投資ファンドであるサーベラスに売却されたあおぞら銀行も低迷しています。ここは、新生銀行以上に内容が悪くなっています。新生銀行が普通銀行として、個人ビジネスに大きな一手を打ちましたが、あおぞら銀行は個人に行くのか、法人に行くのか何も決まらないまま、ここ数年進んでいます。もちろん、最初にソフトバンクに買われたのが、つまずきの始まりではありましたが。この2行に共通するのは、投資ファンドに買われ、経営者がそのファンドから派遣されていることです。投資ファンドも雇われ経営者も短期的な利益(すなわち、株式の再上場による利益)を狙っていましたから、再上場までが勝負のような雰囲気が出来てしまいます。加えて、こうした雇われ外人経営者が更に、短期志向の外人部門長を採用してきて、銀行内は、まさしく進駐軍に侵略された戦後日本のような状態になっているわけです。そうなると会社の文化自体が短期志向になり、直属外人上司へのゴマすりの横行など、無茶苦茶になり、銀行のお堅いイメージとはかけ離れた存在になってしまったわけです。加えて、国有化の過程で、優良な資産も減ってしまっていますから、収益源が限られ、結果として運用によって収益を上げようとしたのが、サブプライムの損失に繋がったわけです。あおぞら銀行の場合は、一説には、農中からきた会長が、外人から主導権を奪おうとクーデターを起こしたが失敗し、わずか1年で追われることとなったと言う人もいます。その真偽は別として、そうしたガタガタした状態で、信用商売の象徴である銀行が成り立つわけがありません、常識的には。私も、新生銀行は便利なので、よく使っていましたが、自論に基づき、数万円しか預金を置いていません(もちろん、私の考えに基づく行動で、他人に勧めるものではありません、念のため)。今回の金融不況は、こうした銀行の前途に暗い影を落とすかもしれません。。

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