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2008年6月 3日 (火)

第56話 「ザ・ジャパン・ファンド]

本日の日経新聞に、野村アセットマネジメントが米国の会社型投信である「ザ・ジャパン・ファンド」と運用受託を含む戦略的提携関係を構築すると発表したと報じています。「ザ・ジャパン・ファンド」は、日本株式に投資する米国で最も長い歴史(1962年から)を誇る独立系投資信託だそうで、野村アセットは、この提携を通じて、ザ・ジャパン・ファンドの運用を担当するとともに、米国における資産運用ビジネスにさらなる経営資源を投下し、米国のリテール投信市場でのプレゼンスを拡大していくと表明しています。「ザ・ジャパン・ファンド」のHPを見ると、現在このファンドの運用を行っているのは、フィデリティのジェイ・タルボット氏のようです。同氏は、日本でも、「フィデリティ・ジャパン・グロース・ファンド」などの運用に関わっています。ということは、フィデリティを解約して、野村アセットを採用したことになるわけで、これだけを見ると国内系運用会社が外資のフィデリティに勝って良かったね、となるわけですが、よく読むとそうでもなさそうです。確かに、フィデリティのパフォーマンスは冴えません。ザ・ジャパン・ファンドのベンチマーク比較の数字がありませんので、あくまでも参考として、フィデリティ・ジャパン・グロースのパフォーマンスを見ると、4月末現在で、過去3年でベンチマーク比▲4.2%、設定来(2003年)で▲17.3%(累積)となっています。また、フィデリティの運用は、昔ながらの投信運用で、非常に属人的です。同じフィデリティのファンドで運用者でバラツキが出ます。しかし、だからこそ、ピーターリンチのようなスターが生まれたわけではありますが。従って、フィデリティを代える動機が分かりますが、野村アセットの運用が、「マルチ・マネジャー方式」のようなのです。マルチ・マネジャー方式とは、一つのファンドを複数に小分けし、同じの会社の複数の運用者が独立して、運用する方式です。これであれば、個別運用者のリスクを分散できるという理屈ですが。しかし、実は、フィデリティもこの方式に既に移行しており、国内の投信でもマルチ・マネジャー方式で運用されています。「ザ・ジャパン・ファンド」はタルボット氏一人の運用だったかもしれませんが、フィデリティのマルチ・マネジャー方式でも良かったはずです。情報が限られているので、これ以上推測できませんが、どうも運用の良し悪しだけの話ではなさそうですね、この件は。やっぱり、販売協力が大きいのでしょうか?。。

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