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2008年6月21日 (土)

第74話 「証券化商品の再崩落」

6月20日付けのPensions & Investmentsによると、米国ミューチュアル・ファンドである"エバーグリーン・ウルトラ・ショート・オポチュニティーズ・ファンド(Evergreen Ultra Short Opportunities Fund)"の清算されることになりました。当該ファンドは、直近で約4億ドルの純資産がありましたが、投資家に現金で返還されるとのことです。このファンドは、米国の銀行ワコビアの子会社であるエバー・グリーン インベストメンツ社(Evergreen Investments)が運用するファンドで、米国モーニングスターの情報によると。3月末現在で、約62%を米国モーゲージ・パススルー債ならびにモーゲージCMO債に投資し、18%をその他の米国資産担保証券に投資していました。すなわち、80%の資産を米国の証券化商品に投資していたわけです。格付けは、いわゆる投資適格といわれるBBB以上に98%以上投資されておりました。しかし、年初から資産残高は半分以下になり、6月18日までの過去1週間で、ファンドの価値が15.2%下落したそうです。会社型投信の取締役会は、今、清算することが投資家に利益に最大限適うものだと結論付けたようです。しかし、このファンド価値の下落を見る限り、ここに来て、米国証券化商品の最終局面(だと良いのですが。)に近い下げが訪れているように思えます。今週は、大手投資銀行の決算、シティの更なる評価損の計上可能性やモノライン保険の格下げのニュースが流れましたが、それに沿った内容ように思えます。格付けの高い証券化商品は、昨年後半から始めており、サブプライムほどは下がっていませんでしたが、ついに崩落が始まったのかもしれません。そもそも、買い手が乏しい市場ですので、少しの売りで価格に大きく影響します。証券化商品の下落は、証券化という金融手法を封じ込めてしまったわけで、大変な痛手です。今後も、金融、不動産、REITにとって、厳しい状況が続くことは避けられないのではないでしょうか。それは、日本でも同じことなので、対岸の火事ではありません。

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