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2008年6月26日 (木)

第79話 「投資における非流動性」

6月26日付けのInvestment & Pension Europe (IPE)によると、世界的な運用コンサルティング会社の一つであるマーサー社のガードナー氏がロンドンで開かれたセミナーで講演し、「プライベート・エクイティ、不動産、インフラストラクチャーような流動性の低い資産は、非常に長期な投資なので、途中でその商品に関する規制などが変わる可能性があり、非常に大きなリスクを持つ」と注意を喚起しました。ここで言う流動性とは、換金しやすさを言います。PEや不動産の場合、売りたい時にすぐに売れませんし、満期も10年以上の場合多いので、こうした資産は、流動性が低いと言います。一方、流動性が高いというと、預金、株式、債券、コモディティなどを一般に言いますが、債券でも最近の証券化商品などは、流動性が低い部類に入ってしまいます。従って、ガードナー氏は、こうした投資を行う時は、将来的な規制等の変化に対しても十分に精通している選ばれた運用機関と付き合いなさいと言っています。確かに指摘されていることは間違っていないと思いますが、なんだかプロのコメントとしては、消極的過ぎる感じもしますね。そもそも流動性の劣る投資商品に投資するのは、流動性を犠牲にした高いリターンです。加えて、そんな長期の投資を素人が投資することは、まず無いので、ここまでの保守的な注意喚起を機関投資家に対して行うのは疑問があります。実際、世界的に、機関投資家は、PE、不動産、インフラへの投資配分を増やしています。と言っても、やみくもに買っているわけではなく、配分を増やして資金投入のタイミングを見ています。例えば、PEでも一般論では高いリターンを狙えますが、ファンドの立ち上げ時期(ヴィンテージ)次第で最終リターンも大きく異なるからです。現在、流動性の高い資産から高い超過収益は狙いづらい状況ですので、長期投資可能な場合には、流動性にこだわり過ぎるのは、妥当ではないと思うのですか、ガードナーさん。

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