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2008年7月21日 (月)

第104話 「ヘッジファンドへの資金流入の落ち込み」

7月18日付のPensions & Investmentsは、ヘッジファンド・リサーチの調査によると今年上半期のヘッジファンドへの資金流入額が、290億ドルと昨年同期間の1,180億ドルの流入額の4分の1に減少したと伝えています。また、今年第2四半期の流入額125億ドルは、2005年第4四半期以降での最低となったとも伝えています。しかし、Pensions & Investmentsの調査によると、確かに減ってきてはいるものの、機関投資家によるヘッジファンドに関する採用のための調査活動や実際の採用は、第2四半期に増え始めているとも伝えています。こうした動きは十分に予想されるものです。ヘッジファンドは、基本、絶対リターン追及の商品ですから、パフォーマンスの悪化に伴い、解約は必然とも言えます。78話でも述べましたが、パフォーマンスは引き続き苦労しているようです。全体的な動きを捉えることは難しいですが、参考として、RBC Hedge 250 Indexを見ると、直近で7月のパフォーマンスは、▲1%程度のようです。相変わらず、マクロ戦略やCTAは好調ですが、その他は不調な戦略が多いようです。株式系の戦略は厳しい状況にあります。キャッシュポジションも高まっているようですから、今年は、大幅に改善することは困難でしょう。しかし、ITバブル崩壊以降、ヘッジファンドは、機関投資家の世界で明確な位置づけを確立しました。ヘッジファンド無しにアセットアロケーションを考えることは、まず無いと言っても、過言ではないでしょう。従って、資金流入の落ち込みと同時に解約の増大で、一旦、市場がメタボリックな部分がなくなれば、ヘッジファンドの未来は明るいのではないでしょうか。日本の機関投資家も、来年以降から、徐々にヘッジファンドへの投資を再開ないしは増やしていくものと期待されます。個人の世界にも、ヘッジファンド商品の提供がより検討されるものと予想しました。

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