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2008年7月 3日 (木)

第86話 「時代遅れの運用機関のスキル」

7月2日付けのGlobal Pensionsによると、KPMGの調査により、運用機関の運用スキルが、増大する市場の複雑化や高度化のスピードに追いついていないことが分かりました。運用機関の20%は、こうした高度な金融商品に関する社内専門家を備えていないと答えています。一方、57%の運用機関は、デリバティブ投資を行っており、また、3分の1の運用機関は複雑な金融商品に投資しているとも答えています。しかし、こうした商品への運用機関の関心は落ちてきており、それは、最近の信用危機によるパフォーマンス悪化が影響しているようです。逆に、こうした事態から、運用機関に対する信用は悪化したと60%の運用機関が答えています。KPMGは、運用機関のこうした高度で複雑な金融商品に対する知識水準が、着いていっていないと説明しています。私もまったく同感です。金融商品が複雑化したり、高度化するのは仕方のないことです。時代の求めとともに発展していくのは当然です。一方、大半の伝統的な運用機関は、銘柄選択などを唯一無比のスキルという感じで、新しいスキルの向上に多くの力を割いてきませんでした。特に、リスク管理のスキルでの遅れは大きいと思います。サブプライムに端を発した信用危機でも伝統的な債券運用機関は、単にベンチマークに含まれない債券を買うことでしか、超過収益を狙うことができない単細胞であったことから、大きな影響を受けました。世の中が変わり、求められる運用機関のスキルの質も、大きく変わろうとしているのでしょう。

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