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2008年8月28日 (木)

第140話 「高齢化社会での資産運用」

8月27日付けのInvestment & Pension Europe(IPE)によると、欧州委員会は、2060年までに、欧州での80歳以上の人口は、現在の3倍になり、65歳以上の人口は、全体の3分の1になると推計しています。国によっては、ポーランドやスロバキアでは36%を超える比率になるそうです。一方、日本では、最近の推計によると、2055年には、65歳以上の人口は、全体の40%になるそうです。やはり、日本の方が、高齢化のスピードは速いようです。しかし、いづれにせよ、先進国で、40%弱の人が年金受給者になる社会を考えると資産運用業界、ひいては資本市場でも大きな変化が予想されます。すなわち、年金として蓄えられた資金は、引き出されるばかりとなり、債券や短期性資金を中心とした流動性重視のポートフォリオになるのは必定となるでしょう。現在でも、ボラティリティを避けるために、株式を売る傾向が強まりまっていますが、こうした負債側の事情で、株式は更に売られ、債券にシフトしていくことが予想されます。すると、債券金利は、低下傾向が慢性的に起こる可能性があります。現在、インフレが加速しつつある中、金利が低位で安定しているのも、一部、そうした傾向の先取りのような感じがします。一方、株式でのファイナンスが困難になると、企業はローンや債券などデットでの資金調達に頼らなければならなくなります。現在、サブプライムでこうしたマーケットが落ち込んでいますが、一過性のもので、中長期的には、デット市場の拡大余地は大きいを考えます。運用の世界でも、債券やローンなど債権に対する需要は高まり続け、PIMCOやブラックロックなどの債券系運用機関が引き続き勝ち組となるのではないでしょうか。投信も債券中心が世界的な主流(日本では今でもそうですが)となるでしょう。そんな風に私は思いますが、皆さんも時々は長期トレンドも考えると面白いですよ。

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