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2008年10月20日 (月)

第184話 「淘汰過程にあるヘッジファンド」

10月17日付けのGlobal Pensionsによると、アナリストや大手ヘッジファンドが、ヘッジファンド業界は、新たなゲームのルールの下、そのビジネスを変化させていかなければいけない、まさしく「ダーウィンの進化論的な過程にある」と述べています。しかし、個人的には、進化という言葉よりも、淘汰という過程が正しい表現ではないかと考えます。新しい環境に馴染まないヘッジファンドは、今後、業界から淘汰され、消え去る運命にあります。ヘッジファンドのパフォーマンスは、悪化の一途を辿っており、9月は、指数により異なりますが、▲6%前後となった模様です。また、10月もここまでで▲3%前後を示す指数も発表されています。特に、デレバレッジと空売り規制は、パフォーマンス悪化に拍車をかけました。デレバレッジでは、銀行からの強制ポジション解消や、空売り規制で、転換社債戦略は、9月に▲10%以上のマイナスリターンを記録しています。今、ヘッジファンドが稼げる唯一に近い戦略は、ボラティリティ戦略ぐらいです。これは、ボラティリティが高まる方にかけることで、現状、成功をおさめています。しかし、これも長続きしないでしょうから、厳しい環境に変わりありません。12月末解約の申込みが9月末までに入り、その結果が集計された10月初旬に、売りやすいポジションから売る、すなわち、株式戦略から処分したことが、10月初旬の株式暴落に拍車をかけたと考えられています。当面、ヘッジファンドは後ろ向きな業務に追われることでしょう。そして、来年以降、落ち着きを取り戻してから、新たなファンドを立ち上げて登場するとは思いますが。しかし、そのときは、もっと、小規模なヘッジファンドが中心になると考えます。大型ファンドや上場を試みるようなヘッジファンドは、当面登場しないでしょう。また、ヘッジファンド・オブ・ファンズも、流行から取り残されることになるでしょう。今回の混乱で、ヘッジファンド・オブ・ファンズが安全ではなく、かつ、ディスクロージャーも十分ではない商品だということが、ばれてしまったからです。淘汰、それは、新たな始まりとして、前向きに考えたいものです。

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