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2008年11月12日 (水)

第205話 「タワー投資顧問」

11月12日付けのブルームバーグ・ニュースによると、タワー投資顧問の谷村哲夫社長は12日、ファンドの1つを閉鎖するとのダウ・ジョーンズの報道について「記事のような事実はない」との見解を示しました。ダウ・ジョーンズは、12日付の記事で関係者の話として、タワー投資顧問がファンドの1つ「K1Jファンド」を運用成績の悪化から資産が急減したために、閉鎖すると報じています。タワー投資顧問といえば、100億サラリーマンの清原さんのいる会社です。同社は、2005年までの中小型ブームの中、中小型株買い、大型株売りのロング・ショート戦略で一躍有名になりました。年金等でも清原さんに心酔している顧客が多く、九州の石油関連の年金からの口コミで一気に広まりました。パフォーマンスも劇的に良かったために、神様のような存在で清原さんは顧客の間で、知られていました。しかし、小型株相場が終わると様相は一変します。結局、銘柄選定能力というよりは、流動性の低い小型銘柄を買い上げ、大型株をショートするだけだったために、小型株が下げ始めると自分の売りで価格を下げてしまうので、年金の顧客にも解約を思いとどまらせるように促していたそうです。加えて、最近の投資銀行で言われるように、儲け主義に走りすぎました。同社は、関係会社としてセブン・キャピタル証券というところを持ち、タワー投資顧問に投資したい年金顧客に、ファンドの形式でこの証券を通して売るというスキームを使っていたと聞きます。そして、この証券が販売手数料として3%を取っていたと、ある年金からの話を聞きましたが、これが本当ならすごい話です。機関投資家が販売手数料を払うのも通常ではありませんが、3%は個人の扱いと同じです。高い投資顧問料と3%の販売手数料、そして、売れない小型株。同社からは何人かの運用者が退職しており、今後も厳しい経営が続くのではないでしょうか。拝金主義に狙われた年金も、パフォーマンスだけで運用機関を選ぶべきではありません。

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