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2008年11月25日 (火)

第215話 「シティ救済は理解できる?」

11月25日付けの各紙は、経営難に陥っている米金融大手シティグループが23日深夜、米政府から追加支援を受けることで合意したと発表したことを伝えています。シティが持つ不良資産約3060億ドル(約29兆円)から将来発生する損失のうち、米政府が最大で約2493億ドル(約23兆9千億円)肩代わりするほか、公的資金200億ドル(約1兆9200億円)で追加資本注入することになりました。シティが持つ住宅ローンや商業用不動産関連の証券化商品などの不良資産約3060億ドルを事実上「別勘定」とする。この不良資産から生じる損失のうち、最初の290億ドル(約2兆7800億円)まではシティが負担し、それを上回る損失についてはシティが1割、米当局が9割を負担することになります。これは、いわゆる、「Good Bank」と「Bad Bank」に分離する方法として、市場は好感し、24日のニューヨーク市場は大幅高となりました。しかし、皆さん、このニュースを聞いて、すぐに「なるほど!」と思いました。非常に分かりづらい救済劇だと私は思いました。Bad Bankに分けるのであれば、明らかに分けるべきで、シティという銀行がそのままで、実質、Bad Bank部分を政府が保証したというのは、あまりにも玉虫色です。個人的に、市場に分かりやすくアピールするという意味では失敗だと個人的には感じています。これでは、問題先送りで、大銀行の延命に手を貸しただけではないでしょうか。日本では失われた10年というように、不良債権処理に時間を予想以上に費やしてしまいました。米国の処理はスピードがあると今まで言われてきましたが、今回のことで、米国でも失われた10年を経験する可能性が出てきたと感じています。

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