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2008年12月 7日 (日)

第223話 「大学での資産運用の失敗」

12月7日付けの日経ヴェリタス71面に「大学の運用、リスク管理”赤点”」という記事が掲載されています。新聞でも報道されていますが、デリバティブでの損失で、駒沢大学が154億円、慶応大学でも274億円を損失を計上したとのことです。他にも、立正大学など多くの私立大学が損失を出しています。特に、今回、注目されるのが、スワップ取引というデリバティブ商品で損失が発生していることです。この場合、一種の為替キャリートレードと同じ効果ですが、高金利通貨である豪ドルとのスワップを活用していたそうです。急激な円高で、スワップ契約に含み損が生じてしまったわけです。この取引を持ち込んだのが、BNPパリバ、UBS、ドイツの各外資系証券でした。このブログでも何度か書いていますが、これらの会社は、拝金主義の象徴のような人達ですから、うまく乗せられた大学側が契約してしまったのでしょう。また、米国の大学のように、日本にはプロが運用を行っていません。経理部のようなところが、勧誘にくる証券会社の担当者と話して、実質的な投資判断を行います。言うなれば、バブル期の”財テク”と変わらないわけです。一応、教授たちにも説明しますが、彼らも学問だけで実際のマーケットを知らないので、経理担当者のほぼ思う通りに投資してしまうわけです。これはあくまで想像ですが、経理担当者に対する外資系証券からの過剰な接待などもあったかもしれません(私学ですから、公務員とは違って、接待自体は受けられますが)。いずれにせよ、少子化の下、虎の子のお金が減ったしまい、大学経営は更に厳しさを増すでしょう。ここは、きちんと、”教科書どおり”のガバナンス体制を構築して、資産運用をやり直すべきだと思います。先生なんだから、お願いしますよ。

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コメント

どこの学校も文部科学省からの補助金なんかが
相当入っているんでしょうね。
税金が間接的に市場から
消えてしまった事になるんでしょう。
それでも補助金支給は
今後も継続してしまうんでしょうか?

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