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2009年2月15日 (日)

第269話 「401Kは年金ではない」

2月15日付けの日経ヴェリタス54面に「米401K ため息と覚悟と」という記事が掲載されています。最近の株安を受けての、米国での401K事情と人々の苦悩を紹介しています。401Kとは、確定拠出型年金と呼ばれるものです。通常、年金といえば、確定給付年金を指します。すなわち、将来もらえる年金(これを給付といいます)が確定している(事前に決まっている)年金なので、「確定給付」というわけです。一方、確定拠出年金は、将来年金のために今、積み立てる掛け金(これを拠出といいます)の金額が決まっている年金なので、「確定拠出」というわけです。確定拠出年金の場合、運用方法は従業員が決め、株式が多い人、少ない人など、運用結果がばらばらになります。従って、拠出金額が同じでも、運用結果によって、将来受け取れる年金額が個人間で変わってきます。米国の場合、株式投資に対する信奉が強いので、この株安で積み立てた資産額が目減りし、老後の生活設計に大きな影響が出ています。そもそも、401K、確定拠出年金は、「年金」と呼んでよいものなのでしょうか?年金は、老後の給与のような意味合いで、定期的、かつ継続的にもらえるようなものでないといけないと、私は定義しています。確定拠出年金は、その定義を完全に満たしていません。これは、単なる給与の上乗せ部分を強制的に運用させているだけの、単なる従業員の資産形成促進制度です。すなわち、財形貯蓄と似たようなものとなります。従って、年金ではないと考えるべきで、あなたの勤めている企業が確定拠出年金を採用した場合、これは、「もう年金制度は無くなったんだな」と思って下さい。企業がこうした方向に進めば進むほど、労働者は、公的年金も企業年金も、信頼できなくなり、生活防衛に走り、消費を抑制していく、負の連鎖となります。今、賃下げなどを検討している企業が多いと聞きますが、賃下げするのであれば、同時に、確定給付年金制度は復活ないしは、充実しないと、自分で自分の首を絞めることとなると考えます。

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