« 2009年5月 | トップページ | 2009年7月 »

2009年6月

2009年6月30日 (火)

第346話 「BIS規制と信用収縮」

6月29日付けのブルームバーグ・ニュースによると、国際決済銀行(BIS)は29 日公表した年次報告で、大手銀行は中小のライバルよりも金融システムへのリスクが大きいため、資本の強化とレバレッジの縮小が必要だと指摘しました。そして、規模が大きいか、他社との相互依存が強い銀行ほど資本増強とレバレッジの縮小が必要なことを示しています。BISは、世界の中央銀行の中央銀行のような存在で、国際的な金融上の問題を取り扱っています。そして、最も有名なのが、BIS規制と呼ばわれる金融機関の自己資本規制です。過去、BIS規制の強化とともに、世界でバブル崩壊が起きたと考えています。一回めは、1988年に公表されたBIS規制。ここで国際業務を行う銀行は、8%以上の自己資本比率が必要となりました。当時は、移項措置が1992年まであったことから、日本はバブル経済に突入しましたが、結局、自己資本の呪縛から、信用収縮が起こり、バブル崩壊となりました。また、直近では、2006年末より施行されたBISⅡです。これにより、証券化商品等への投資がブレーキがかかり、サブプライムローン問題に拍車をかけることとなりました。信用収縮は、経済発展にマイナスであることは明白です。銀行が健全であることは重要ですが、一律に信用縮小を促すことは妥当だと思えません。こうしたBISの動きが、世界経済の回復に悪影響がないことを祈ります。

2009年6月28日 (日)

第345話 「総選挙と年金問題」

6月28日付けの時事通信によると、麻生太郎首相は次期衆院選の日程について、東京都議選(7月12日投開票)前後に衆院解散に踏み切り、8月2日か9日の投開票を念頭に与党内調整に入ったそうです。これまで与党内で有力だった「8月30日投開票」では、都議選の結果次第では自民党内の首相退陣論が噴出しかねず、政局が流動化する可能性もあるので、政権の求心力を保ったまま解散・総選挙につなげるには、8月上旬総選挙とする方向で調整することにしたそうです。さて、私は、政治ネタは得意ではないのですが、これだけ政権交代が叫ばれると無視するわけにはいきません。特に、私の注目しているのは年金問題です。民主党は年金制度を税方式の基本部分と報酬比例部分に変更することを掲げています。しかし、現時点で、年金制度は存在しています。制度を変えることは、机上で考えているような簡単なものではありません。現在、年金を受け取っている受給者、退職しているがまだもらっていない受給待機者、そして現役世代、の3つの利害関係人が不平なく新制度に移行することは、計算上だけでは解決しません。加えて、現制度に沿って運営されている厚生年金基金、国民年金基金など、どのように今後も制度を維持できるのか全く不明ですし、仮に移行するとしても、何十年も必要で、それまで、年金制度は維持できるか、どうかもわかりません。政権交代も重要ですが、こうした点が示されないと、簡単に民主党を受け入れるわけにはいきません。

2009年6月26日 (金)

第344話 「行過ぎた新興市場国の株式相場」

6月26日付けのブルームバーグ・ニュースによると、調査会社EPFRグローバルが新興市場国の株式に投資する投資信託への資金フローが24日終了週に18億7000万ドルの純減となったと発表しました。週間ベースでの純減は3月初め以来で、新興諸国の輸出の回復が遅れるとの懸念が背景にあるとのことです。EPFRの25日の発表資料によると、日本以外のアジアに投資するファンドは6億6000万ドルの純減、中南米株式ファンドは4億5700 万ドルの純減となりました。MSCI新興市場指数は6月1日に付けた8カ月ぶりの高値から 6.1%下落しましたが、年初来では33%上昇しています。確かに、株式投資が成長を買うというものであるなら、先進国市場の株式よりも、新興国市場の株式に投資するほうが、理にかなっています。IMFや世銀の予想を見ても、新興国の成長率の方が明らかに上回っています。しかし、昨年の教訓から、新興国市場が新興国だけの事情で上昇するわけではなく、先進国と密接につながっていることを忘れてはいけません。そうした中で、年初来での33%の上昇率は、先進国に比して相対的に行き過ぎといわざるを得ません。しかし、投信の純減が”日本を除く”というのが面白いですね。相変わらず、日本では、売り手の論理で、変動性の高い新興国市場の株式と債券のみがファンドとして人気です。さすが日本、合理性の働かない国です。

2009年6月23日 (火)

第343話 「為替相場」

6月22日付けのブルームバーグ・ニュースによると、アナリストのドル見通しがここ2年で最も割れているとのことです。スコットランドの投資アドバイザー、レッドタワー・アセット・マネジメントは第2次世界大戦以降初の世界的なリセッション(景気後退)が終息するとみて、ドルの対ユーロ相場が今月19日の1ユーロ=1.3937ドルから年末までに同1.16ドルに上昇すると予想しています。これに対し、スタンダード・チャータードは1.55ドルへのドル下落を見込んでいる。経済が安定化すれば、米金融当局が成長持続に向けてゼロ%付近で政策金利を据え置くなか、ドルを売って高利回り資産に投資する動きが促進されるとの見方です。まあ、昔から、為替の見通しがきちんと当たった人など少ないのですが、確かに難しい局面です。大体、金利差かインフレ差で議論する人が多いのですが、今は、世界的に先進国間でその差はほとんどありません。すると、頼るものがありませんから、最近、アナリストは、株価との相関が高いとか、長期金利との相関が高いとか、いわゆる、短期的なデータ・マイニングで相場を語ろうとします。しかし、これは、苦し紛れで、正直言えば、分からないというのが本音です。私個人の意見は、ボックス相場というのが、感想です。”ボックス相場”を言うのは、おそらく最悪な予想でしょうが、これだけ、誰も確信が持てないと自然にボックス相場になると思うのですが。

2009年6月22日 (月)

第342話 「日本郵政 西川社長」

6月22日付けの共同通信によると、日本郵政の西川善文社長は22日夕、佐藤勉総務相と会談し、かんぽの宿問題の社内処分として、西川社長自身を含めた報酬の一部返納を改善報告に盛り込む意向を伝えました。一方、佐藤総務相は西川社長との会談後、記者団に西川氏の続投を認めるのかと問われ、「一応、そういうことだ」と述べ、続投を容認する意向を示したと伝えました。あまり、こうした政治問題を取り上げませんが、この西川社長には、企業人として大きな問題があるのではないでしょうか。ご存知のように、西川氏は、住友銀行、最終的には、三井住友銀行の頭取を務めた方です。しかし、三井住友銀行での同氏の評判は非常に悪い。特に、晩年、公正取引委員会から、融資企業に、強引にスワップ取引をはめ込ませたことがとがめられましたが、西川氏、行内に、そうした取引をやらせた責任者だというのが、同行に勤める友人から聞いた話でした。スワップ手数料で、収益をかさ上げすることが目的だったわけですが、それで、融資先企業が損失を被るかどうかは、考慮されなかったようです。友人は、その後、この問題の対策室に異動になり、非常に苦労したと聞きました。西川氏は、そうした意味においても、公共性の高い日本郵政のトップにはなりえない人物であり、鳩山さんのような正義で言うわけではありませんが、即刻、辞任すべきであると考えます。

2009年6月20日 (土)

第341話 「もう一つのねずみ講事件」

6月20日付けの産経ニュースによると、米司法省は19日、テキサス州の大富豪で、投資会社スタンフォード・フィナンシャル・グループを経営するアレン・スタンフォード会長(59)を70億ドル(約6900億円)に上る金融詐欺の罪で起訴したと発表しました。詐欺事件としては元ナスダック会長のバーナード・マドフ被告による事件に次ぎ、米犯罪史上2番目の規模となります。スタンフォード氏は、テキサス州の地方都市の生まれで、不動産投資で財を成しました。その後、カリブ海の英国領アンティグア・バーブーダに移っていました。今回は、アンティグ・バーブーダに持つ自分の銀行のCD(譲渡性預金)で資金を集め、本来、流動性の高い資産で運用しなければいけないところを、プライベート・エクイティや不動産に投資していたそうです。また、今回は、アンティグア・バーブーダの金融当局にも賄賂を渡して、便宜を図ってもらったとのことです。マドフ事件に次いでの詐欺事件。アメリカン・ドリームとは、こうしたうそで固めた強欲の下に成り立っていることがよく分かります。しかし、アンティグア・バーブーダなんて初めて聞きました。ヘッジファンドや怪しいファンドの設立地は、時々、全く聞いたことがない場合があります。ファンド設立地として有名なケイマン諸島でさえ、怪しい会社は多いと聞きます。怪しい地域は、規制が少なく、こうした悪い事がしやすいわけです。ここまで詳しくみないと、詐欺からは逃れられないということです。

2009年6月19日 (金)

第340話 「米国版金融商品取引法?」

6月18日付けのPensions & Investments誌によると、米国オバマ大統領が、FRBの機能強化と金融機関に対する規制強化を打ち出しましたが、資産運用会社にもこの規制強化の波が押し寄せるのではないかと考えられているとのことです。これは、Consumer Financial Protection Agencyと呼ばれる、非銀行セクターを規制する団体が設立され、投信などのビジネスもこの傘下で規制されるのではないかと懸念されているようです。こうした規制が多くなることで、不透明度が高まったり、規制のダブりなどが生じたりなど、問題点を指摘する声もあります。しかし、これを読むと、米国版金融商品取引法のような感じがします。ご存知のように、日本で、金融商品取引法が登場し、投信を売るには、多くの書面に判子を押してもらい、一人2時間ぐらい説明をしなければいけないなど、金融官製不況を起こした不評の法律です。米国でも、度重なるスキャンダルで、投資家保護や運用会社の規制の動きのようですから、同様なことが起きるかもしれません。新たな、金融セクターの重しとなることでしょう。

2009年6月17日 (水)

第339話 「J-REIT復活?」

6月17日付けのブルームバーグ・ニュースによると、大和証券グループ本社は、不動産ファンドのダヴィンチ・ホールディングス(HD)から不動産投資信託(REIT)の運用会社を7月1日に34億円で取得し、手数料収入など安定的な収益の獲得を目指すとのことです。大和は今期からの中期経営計画で、金融混乱の落ち着きを見据えながら、買収や提携を通じた新規ビジネスへの参入方針を示していました。市況は回復傾向にあるとの判断などから不動産分野に進出し、個人向けの関連商品の開発も進める考えです。このブログでも、J-REITの復活可能性を議論してきましたが、その後、長く、横ばいを続けてきました。しかし、今回の大和証券の判断は、J-REITが現物の不動産市場に比べて割安に放置されていることを若干でも裏づけする動きと言えます。「羹に懲りて膾を吹く」といいますが、日本人は、バブル期の経験から、不動産が一旦調整局面に入ると、極端に弱気になります。加えて、確かに、過去、不動産ファンドは、やりすぎた感もあります。しかし、今回の調整をバブル崩壊と同じで考えてはいけません。欧米に比して、日本の不動産は割安です。ファイナンス面で大きな問題がなければ、J-REITの復活は、早いと思われます。

2009年6月15日 (月)

第338話 「自転車のあさひ」

6月15日付けのブルームバーグ・ニュースによると、自転車専門店をチェーン展開するあさひの株価が前週末比4.6%高の2390円とこの日の高値で終え、3営業日ぶりに上場来高値を更新したそうです。健康志向などを背景にスポーツ自転車の販売が拡大、収益が好調に推移しています。内需系の「勝ち組」銘柄とみられ、買いが継続しているとのことです。この会社については、先週の「ガイアの夜明け」でも取り上げられていました。自転車のユニクロを目指して、安く、そして良質の自転車をすばやく投入しているビジネスが紹介されていました。しかし、このような不況下の勝ち組とは、過去いくつも登場しています。ニトリ、ユニクロ、などなどですが、今も生き残っているところに共通しているのは、安いだけではなく、技術や質を伴っていることです。あさひも、こうした点では、自転車整備の技術者を教育しており、今後も勝ち残っていく要素を備えています。しかし、一方で、株価という点ではどうでしょうか?過去のニトリや ユニクロも、横並び主義のファンドマネジャーがみんな購入して、結局、株価的には低迷する時期を経験しています。あさひも、横並び銘柄になりつつあります。

2009年6月14日 (日)

第337話 「リスク選好の復活」

6月14日の夜9時から、NHKスペシャル マネー資本主義 第3回 年金マネーの“熱狂”はなぜ起きたのか、が放送されます。番組案内には、「なぜ世界のマネーはこれほどまでに肥大化したのか? はずせないのが、私たちの老後の備え「年金基金」の存在である。手堅い投資に徹してきた年金基金が、株などへの投資に乗り出したのは1980年代。2000年のITバブル崩壊後、ヘッジファンドなどとのつながりをさらに深め、マネー資本主義の主役の一角を担っていくことになる。私たちの年金がいかに「マネーがマネーを生み出す仕組み」に依存してきたのかを描いていく。」とあります。なかなかタイムリーな放送です。私も、年金に関係のある仕事をしていますが、昨年のリーマンショック以降、株式配分を減らしたり、ヘッジファンドを解約したりなど、リスク削減を進めてきました。しかし、最近、「日本の不動産関連のディストレスト債権ファンド」、「グローバルクレジット債券」そして「エマージング債券、株式」などへの投資を開始したなどの話を年金業界で聞くようになっています。にわかに、投資銀行や運用会社が活気付いてきています。年金基金は、2000年から2002年のITバブル崩壊時に学んだことがあります。「大きく下がって後に買うと儲かる」。あまりに当たり前の法則ですが、組織運用をする年金基金ではなかなかできなかった戦略です。しかし、2回めの急落となると、1回めよりも柔軟に対応できています。こうした買いにより、市場は、意外と底堅い動きを示すような雰囲気です。

2009年6月11日 (木)

第336話 「インフレ期待」

6月11日付けのブルームバーグ・ニュースによると、イングランド銀行(英中央銀行)が11日発表した四半期調査によると、英国の消費者は向こう1年のインフレ率を2.4%と見込んでおり、インフレ期待が3四半期ぶりに上昇したそうです。2月の四半期調査では2.1%との予想(中央値)が示されていました。昨今の景気回復傾向と商品相場の上昇は、世界の中でも、痛みの大きい英国でさえ、インフレ期待を起こしているようです。ちなみに、足下のインフレ率は、4月で2.3%でした。こうしたインフレ期待の急速な回復は英国ならではのような気がします。日本で同様の調査をしたら、まだまだ、弱気なデフレ風潮だったと思います。英国人には、その昔の高インフレの嫌な思い出が残っていますし、インフレが普通だと思っているでしょうから、リーマンショックが一時的にでも和らげば、こうしたインフレ慣れした気持ちが出てくるのかもしれません。しかし、一時的は、一時的だと考えます。英国に限らず、最近の金利上昇傾向は、リーマンショック前に戻っただけで、決して本格的なものとは思えません。確かに、債券の発行は増えますが、昨年以来、キャッシュリッチな投資家による消化能力は高いでしょう。短期金利差がこれだけ十分にある限り、あまり目先のインフレ期待や債券発行量に惑わされるべきではないと考えます。

2009年6月 9日 (火)

第335話 「ブラック・BGI」

6月9日付けのブルームバーグ・ニュースによると、米投資会社ブラックロックは、英銀バークレイズの資産運用部門バークレイズ・グローバル・インベスターズ(BGI)を現金と株式合わせて120億-130億ドル(約1兆1800 億-1兆2800億円)で買収する可能性があると報じています。資産運用業界での買収としては最大規模になります。 BGIは1兆5000億ドルの運用資産を持っていますが、実現すれば、ブラックロックにとっては最大の買収案件となり、2006年にメリルリンチから85億ドルで買収した資産運用事業にBGIを加えることにより、BGIのインデックス運用事業を手にすることになります。 以前にも、BGI争奪戦の話題を取り上げましたが、ついに決着しそうです。しかし、ここまで大きくなると、単なる運用のデパートのような印象です。運用とは、より、ニッチで、カリスマ性があるところに魅力を感じるのですが、この会社が実現しても、便利なだけの、運用会社にしか思えません。そして、1+1=2ではなく、3にも4にも発展する可能性があるというのが、こうした買収の効果ですが、運用会社の場合、必ずしもそうとは限りません。1社に委託することのリスクを感じて、運用会社分散という観点から、解約が増えることもあります。ブラックロックには、旧ブラックロックと旧メリルリンチ、そして、その旧メリルリンチには、旧マーキューリーの運用会社を引き継いでいます。そして、BGI。これを1つにまとめることは、正直、不可能だと思いますが。

2009年6月 7日 (日)

第334話 「見通しを当てた人、外した人」

日曜日は、日経ヴェリタスの紙面から話題を拾っていますが、今日は、新年1月4日号に「特集2009年 何が起きる」で、業界ストラテジストやアナリストの合計74名の相場アンケートが掲載されています。ついては、ここまでの採点をしたいと思います。まず、日経平均のですが、ご存知のように、3月初めに安値7000円近辺に近づき、そして、現在、年初来高値10,000円近辺にいます。まだ、1年終わってませんでしたので、当てた、外れたを断定するのは難しいですが、少なくとも、1-3月期に今年の高値が来ると予想した人と、4-6月期に今年の安値が来ると予想した人は、とりあえず、予想を外した人と定義しました。すると、有効回答70名のうち、19名が4-6月期に安値が来ると予想し、2名が1-3月期に今年の高値が来ると予想しています。残念ながらこの21名は外れですね。外れ組みの中には、GSのキャッシー松井さんや、証券系のアナリスト、生保の運用担当者などが含まれています。また、2名の1-3月期高値説の方は、偶然、テクニカルアナリストの黒川さんや証券系の方です。ちなみに、3月安値を当てた方は、70名中8名でした。8名の中に、みずほ系の会社の方が3名入っていたのは、おもしろい結果です。また、この8名全員が、今年の高値を10-12月期に想定されています。正直言うと、無難な予想ですが、結果、それがここまで良い結果をもたらせています。最後に、ドル円の為替予想ですが、ほとんどが、「外れ」です。1-5月に大半が80円台、70円台に円高が進むと予想しました。特に、70円台予想者も数名いますが、大はずれです。言い方を変えれば、為替は当たらないということでしょうか。

2009年6月 4日 (木)

第333話 「あおぞら銀行とインサイダー取引」

6月4日付けのブルームバーグ・ニュースによると、日経テレコンは4日、あおぞら銀行の男性行員が、自行の融資業務などに絡んで得た内部情報を基に、不正に株式を売買していた疑いが強まったとして、証券取引等監視委員会が同日、東京都千代田区の同行本店に対し金融商品取引法違反(インサイダー取引)容疑で強制調査に入ったと報じました。詳細については、不明ですが、捜査が入ったことは、同行も認めています。しかし、このブログでも何度かあおぞら銀行について語りましたが、内部から崩壊してきているようですね。こうしたことがモラル低下が起こる背景を、いくつか仮定してみました。①外人中心で日本人のやる気が低下、②ビジネス状況が悪く、そもそもヒマな状態にある。だから、株式取引などを考えてしまう、③銀行の将来に希望なくなり、お金を稼ぐ必要に迫られた、などです。とにかく、銀行という業態が、行内でこうした不正防止もできないのであれば、即刻、退場すべきだと思います。

2009年6月 3日 (水)

第332話 「欧州通貨安に対する懸念」

6月3日付けのブルームバーグ・ニュースによると、欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバー、オーストリア中銀のノボトニー総裁は、ECBが4日に発表する最新の景気予測の内容は「あまり良くない」と発言しました。オーストリア通信(APA)が3日報じたものです。同総裁は、ユーロ圏経済が今年、大幅なマイナス成長に陥るとの見通しも示したということです。非常に冷静な見通しと思います。超ブルでも、超ベアでもない、冷静に見れば、今年の欧州経済はまだ厳しいと言えます。加えて、最近、欧州通貨がかなり戻しています。対ドルでも円でも。これでは、輸出面での追い風がありません。対円でのレートで見ると、為替レートとユーロで136円、ポンドで158円ぐらいまで、一気に戻りました。このように、ここ数年、金利差でほとんど説明がついてきた為替が、金利差チャートと実際が乖離してきたわけです。しかし、実体経済の状況を見るかぎり、この乖離が正当化されるとは思えません。欧州通貨の戻り相場も、終わりに近いと考えて良いのでないでしょうか。

2009年6月 1日 (月)

第331話 「GM破綻と堅調な株式市場」

6月1日付けのブルームバーグ・ニュースによると、米ゼネラル・モーターズ(GM)は1日、連邦破産法に基づく会社更生手続きの適用を申請しました。77年間維持していた世界最大の自動車メーカーとしての地位を昨年失ったGMは、21世紀の世界市場で競争できる企業に生まれ変わることを目指し、新生GMと旧GMに分離され、再生を目指すことになります。一方、世界の株式市場は、当面の不安材料がなくなったことで、上昇しています。特に、中国、香港市場は、約4%の上昇を記録しました。確かに、市場は安堵感に包まれています。こういう時は、あまり、逆張りの戦略を取らない方が無難です。一方、冷静に考えてみましょう。例えば、日本の株価は、3月末に比して、18%程度上昇しています。株価は利益成長を反映すると考えた場合、確かに、鉱工業生産の改善傾向、経済対策、アジア新興経済の成長など、サポート要因はありますが、超楽観的な利益の回復は期待しにくいでしょう。株価同様に20%程度の利益成長が期待できるかどうかは、昨年50%ぐらい落ち込む前の水準からすれば、10%程度の戻りですので、十分にありうると考えますが、これ以上は、現時点では、行き過ぎと考えざるを得ません。従って、現在の株価は、今年度末に近いターゲット水準ではないでしょうか。言い換えれば、上値は大きくないと考えた方が良いと考えます。もちろん、短期的な動きは、こうした予想を超える場合もありますが。

« 2009年5月 | トップページ | 2009年7月 »

最近のトラックバック

無料ブログはココログ