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2009年12月13日 (日)

第387話 「高分配投信の行く末」

12月13日付け日経ヴェリタス1面の右端に、グロソブがギリシャ国債を一部損切りし、基準価格にも悪影響があったと掲載しています。ギリシャ国債は、先週、格下げの話が出て、値下がりしました。しかし、同記事内に、グロソブの基準価格のチャートが出ていますが、6200円前後での推移です。過去の分配金込みでの計算上の基準価格は10000円を超えているとはいえ、やはり毎月分配がタコ足配当であることを証明しています。月次報告書を見ても、ポートフォリオの平均直利が4.47%です。今年に入って30円~35円、毎月払っていますから、6%程度の分配です。その間、円高ですから、為替で儲けているわけでもありません。従って、タコ足なわけです。残高も大きく落ちてきており、今、流行のブラジルレアルの通貨選択型投信に流れているのでしょう。投資家が選択しているのか、証券会社が促しているかわかりませんが、先進国通貨、債券のみのグロソブでは分配能力に限界があると見切ったのかもしれません。しかし、一方で、通貨選択型にも疑問があります。日本株やREITにブラジルレアルの通貨先物予約を買い建てるだけの単純な商品ですが、英語では、「ダブルデッカー」というそうです。ロンドンの2階建てバスの名前を用いて、リスクを2階建てにしているという意味です。これも、高分配を出すための苦肉の策で、また、証券会社では、「ブラジル」というだけで、投信が売れるという非常に有難いもののようです。高金利通貨に投資して、金利差を享受する。もしも、そんな単純なことで、ずっと儲かり続けるなら、専門家は要りません。「赤信号、みんなで渡れば怖くない」の考えで、こうしたレアルを用いた分配型商品ばかりになっていく投信業界。自ら、個人投資家マーケットに時限爆弾を仕掛けているようにしか思えないのですが。

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コメント

同感です。
特にレアル建て等の通貨選択型はFXのスワップを配当としてケイマンなどの外国籍投信を買う形になっています。そのため、外国籍のファンドのためのコストがかかるだけでなく、ファンドで持っている株式等の配当金にかかる源泉税でも不利な扱いを受けています。
たとえば、日本株に投資する国内籍のファンドなら、ファンドの時点では日本株が払う配当については源泉税がかかりません。
ところが、ケイマン籍のファンドにすると、配当の源泉税が7%がかかってしまいます。

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