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2009年12月20日 (日)

第388話 「東証アローヘッド」

12月20日付けの日経ヴェリタス70面の下の方に、「個人投資家 七転び八起き」という連載コーナーがあります。個人投資家の投資実績を紹介するというもので、素人的な人から、プロに近い人まで、毎週、紹介されています。正直言って、毎週紹介される人が、実在の人かどうかは分かりません。しかし、今回は、そうした内情を詮索することはせず、この内容を信じてコメントします。今週紹介されているのは、元証券会社社員で、先物・オプションのトレーディング経験のある方。5000万円を元手に、現物と信用取引の売りを組み合わせた「株式ロング・ショート戦略」を行っているとのこと。過去1年の成績は、60%ということで、非常に順調のようです。しかし、この人クラスになれば、世間のヘッジファンド運用者とあまり変わらない、プロと言っても良いかもしれません。最近は、こうした個人投資家といいながら、プロまがいの人が多くなります。一方、プロの方から言わせると、こうしたセミプロの個人の方が儲けるチャンスが多いと感じているようです。すなわち、プロは非常に大きな資金の運用を行います。これを市場に知られることなく、発注することは困難で、大きな資金による買いや売りの注文の存在を知られると、こうした個人投資家に先行して取引をされ、利益のチャンスを与えてしまうことになります。特に、日本株は、買いと売りの板が合って、取引が成立するまでの時間が欧米市場に比べて長いことから、こうした収益チャンスを与えてしまうことになります。しかし、来年1月4日から東証による新システム、「アローヘッド」が稼動を開始します。アローヘッドにより、注文、約定処理の高速化が可能になります。また、板情報も、リアルタイムで配信されます。これにより、個人特有の収益チャンスは以前よりも少なくなると思われます。また、リアルタイムの板情報ですが、これは、あくまでも東証の出しての論理です。これに、通信手段による時間ロス発生の可能性があります。大手証券会社は、東証に自社のサーバーを置いて、通信距離を短くし、文字通りリアルタイムを実現しようとしているようです。まさしく、2010年は、日本株における高速化元年となり、トレーディングの世界が大きく変わるかもしれません。

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