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2010年2月

2010年2月 8日 (月)

第396話 「サントリーとキリンの破談」

2月8日付けのブルームバーグ・ニュースによると、ビール国内首位のキリンホールディングスと同3位のサントリーホールディングスの経営統合交渉が8日、決裂したそうです。ビール世界一企業の結成を目指した交渉は半年余りで打ち切られました。キリンHDは東証で8日開示した資料で、公開会社を前提とした統合新会社の独立性・透明性でサントリーとの認識に相違があったと指摘しています。サントリーもで、統合比率を始めとしてキリンHDと見解が違っていたとしています。統合比率でサントリーは創業家の資産管理会社が統合新会社の3分の1超の株式を保有できる水準を望んでいたそうです。今回の話は、キリン側の言い分でいうと、公開会社としての透明性や独立性に問題があると述べています。もちろん、サントリー創業者に3分の1超の株式を保有されると、実質的な経営権を握られてしまうというのが、本音でしょう。しかし、そんなことは、最初から分かっていたのではないでしょうか。それでも、キリンは統合を検討したわけで、今更という感じです。そもそも公開会社だから透明性、独立性に問題がないと言えるでしょうか?このコメントは、株主だけを見た発言で、基本的に、ステークホールダーとしての、従業員、取引先、社会全般を意識した経営が必要なわけです。決して、公開、非公開が目安ではありません。サントリーの方が、創業者一族ということで、キリンよりも責任ある経営を行っていたかもしれません。また、統合の必要性という志も高かったかもしれません。公開企業は確かに面倒です。いっそのこと、統合後に非公開になってもよかったかもしれません(現実的かどうかは別にして)。とにかく、グローバル企業になかなか発展できない日本企業の典型パターンかもしれません。

2010年2月 7日 (日)

第395話 「ユニゾンのインサイダー問題」

またまた、本業での締め切り仕事に追われて、全く、ブログのアップができませんでした。情けない話です。さて、その間、市場は、ボルカー・ルールやギリシャ問題で、調整局面に入ってしまいました。リーマンショックの大幅に売り込まれた状態から普通の状態に近づいて、さあ、これからどうなるというところでの短期的な調整局面だと思いますが。今日の日経新聞でも、今期経常利益前期比8%増との記事が掲載されています。今期はまだ減益予想も多かったわけですから、回復スピードは速いと感じます。やはり、ちょっと売られすぎとの感じです。さて、本日(2月7日)付け日経ヴェリタス16面に、「ユニゾン元経営者インサイダー疑惑、信頼回復正念場」という記事が掲載されています。国内大手ファンドのユニゾン・キャピタルの元経営者のインサイダー事件(本人が亡くなられているので、捜査打ち切り)に関して、第三者委員会での調査報告を基に、ユニゾンが投資家に説明会を開催し、信頼回復に躍起になっているとの記事です。しかし、こうした有名なファンドでありながら、内部管理体制は非常にお粗末であったことが明確になりました。株式投資に係わる会社は、通常、役職員の株取引を厳しき制限するものですが、同社にはなかったと聞きます。これは、基本の中の基本です。また、同ファンドに投資をした大手機関投資家も、デューデリジェンスと称しながら、そうした基本的な質問を聞いていなかったようです。ユニゾンもひどいですが、プロと言われる投資家もひどいと言わざるを得ません。昔もマドフ事件でも、普通に調査していれば、変だと分かるような単純な詐欺です。しかし、それでもプロが見抜けない。いや、世間でプロと言われているだけで、素人だということです。儲けたいと思うのは誰しも同じかもしれませんが、その前に、必要最低限の条件を満たして投資先に資金を委ねることが必要です。ユニゾンがまだ存続し、投資先企業の経営に関与する際に、投資先企業の従業員や関係者は、ユニゾンの話を真面目に信じるとは思えません。投資家は資金を引き上げないとのことですが、リターンの期待が下がっている投資先に資金を委ね続けること自体、やはり、その判断は、二重に問題があると考えます。

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