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2010年12月 6日 (月)

第413話 「冬支度 急ぐ三菱モルガン」

日経ニュースのスクランブルというコラムで、大手5社の一角である三菱UFJモルガン・スタンレー証券の最近の動きが話題を呼んでいるという記事が出ています。まず、法人営業やトレーディングなど主要部門が入居している丸ビルから、来春に文京区目白台に移転するということです。ご存知にように丸ビルは、三菱地所のビルですし、丸の内は、三菱村と呼ばれるところです。そこを離れるということは、かなり思い切った決断だと言えます。そのほかにも、恵比寿ガーデンプレイスに支店を開設すると同時に、周辺8支店を閉鎖するなど、コスト削減に大きく舵を切りました。

しかし、その背景は、三菱証券とモルガンスタンレー証券の合併効果が、まだ、見えていないということでしょう。したがって、コストを削減できるところは削減し、苦境に耐えることができる体質しようというもので、非常にもっともな判断だと思います。

三菱モルガンに限らず、日本の証券会社は、どこも苦しんでいると言えます。野村など大手証券も、投資銀行部門では儲かっていないので、結局、昔ながらの個人業務の収益に頼っています。その個人部門(支店ですね)も、10年ぐらい前に、株式の売り方を忘れてしまいましたから、今は、投信を売ることしか頭にありません。通貨選択型のように、うまく騙せて、申し込み手数料の高い商品をどれだけ売るかで、その支店の成績は左右されます。野村では、グローバルハイインカムの申し込み手数料が業界最高の4%だったことで、支店の営業員にとって、成績を上げるのに、非常に美味しい商品になったと思われます。昨年で言えば、資金のいらないような会社にもエクイティファイナンスを無理やり行わせることで、法人部門が手数料を稼ぎましたが、今年はさすがに息切れで、その分、個人部門へのしわ寄せが大きくなっているわけです。

こうした収益の傾向は、構造的なもので、市場の回復で一時的に持ち直しても、トレンドを変えることはできないでしょう。このトレンドを変えるには、効率的に海外業務を伸ばせるかが、鍵となると思います。現時点で、この成功への鍵を持っているところが、見えてきません。もしかして、国内系は、ゼロかも。

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