« 第437話 「外人が買えば株式市場は強いのか?」 | トップページ | 第439話 「インフレになるか。」 »

2011年4月 3日 (日)

第438話 「震災後の為替相場」

今週の日経ヴェリタスも、震災後の市場見通しを取り上げています。基本的に、①日本株は割安で、復興需要もあり、今後、上昇、②為替は、貿易収支の悪化、海外での出口戦略もあり、円安、というトーンです。これは、同紙だけではなく、現在、一般的な見通しではないでしょうか。特に、為替においては、76円25銭を記録した以降、協調介入、加えて、先週金曜日の米国雇用統計も予想よりも良い数字であったことから、84円台まで円安が進んでいます。また、ユーロ、豪ドルに対しても更に円安になっています。機関投資家も特に目立って、円に資金をシフトしていないとの見方も安心して円を売り易くしているようです。それでは、今後も、こうした展開になるのでしょうか?別に”あまのじゃく”の性格だから言っているわけではありませんが、どうも腑に落ちません。確かに、目に見える条件は、円安で、疑念を持っているわけではありません。為替相場については、購買力平価や金利差などで説明されてきましたが、最近は、もっぱら金利差に注目する人が多くなっています。しかし、金利差だけなら、金利を高く維持しなければいけない弱い国の通貨が常に強くなることになってしまいます。

現在のマーケットは、「リスク量」という観点からポジションを考える人(プロもアマも)が多くなっています。すなわち、株式を買うことと、金利の高い通貨を買うことは、ある意味リスクを取るという意味で同じ方向性なわけです。したがって、リーマンショックなどが起きると全体的なリスク量を下げるために、株式や豪ドルや新興国通貨を売るわけです。すると、今、株高、円安を訴えている人は、同じ目線にいるわけです。すなわち、「リスクを取りましょう」と言っているのです。本当にそうなのか?という疑問が、私の疑念の根底にあります。先週も書きましたが、リーマンショックの後の世界株式市場は、大きく戻しています。しかし、経済はそこまで戻ったのでしょうか?QE2などの極端な金融緩和に支えられているだけではないでしょうか。仮に、欧米での早期の出口戦略が実施された場合、腰折れのリスクもあります。今、取るべきリスク量を拡大するのは、得策とは思えないのですが。皆さんは、いかがお考えでしょうか?

« 第437話 「外人が買えば株式市場は強いのか?」 | トップページ | 第439話 「インフレになるか。」 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/512329/51289087

この記事へのトラックバック一覧です: 第438話 「震災後の為替相場」:

« 第437話 「外人が買えば株式市場は強いのか?」 | トップページ | 第439話 「インフレになるか。」 »

最近のトラックバック

無料ブログはココログ