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2011年5月 1日 (日)

第443話 「証券大手の厳しい現状」

5月1日付の日経ヴェリタス15面に、証券大手の3月末決算に関する記事が掲載されています。全5社が前期赤字・減益に落ち込んでいます。何とか黒字を確保したのが、野村とSMBC日興で、大和、みずほ、三菱UFJは、赤字となっています。この記事で、「オーバー・インベストメントバンキング」という言葉が使われています。すなわち、日本のビジネス規模に対して、投資銀行業を行う会社が多すぎるということです。まさしく、言いえて妙だと思います。投資銀行業で手数料を稼ごうとしても、競争が激しいのでダンピング競争となり、結局、儲からない。仕方ないので、①海外に行く、②自社でポジションを取って儲ける、の戦略しかなくなったわけです。①は、野村の戦略で、現時点ではまだ期待される結果は出ていません。②は三菱UFJで、これはご存じのように、悲惨な結果となりました。②は、以前にも取り上げた中小証券会社の戦略と同じなわけです。赤字会社の中で、特に、気になるのは、大和証券です。ここは、SMBCと別れて、最も収益的に影響を受けています。やはり、SMBCの企業取引が本当に重要であったことが明白になりました。これが日興に流れえしまい、大和証券には何も残らなかったわけです。大和証券は、大きな決断が必要になるのではないでしょうか。例えば、SMBCに頭を下げる。何とか、日興と並列でも良いので、再度、グループ企業に入れてもらう。または、外資に身売りする。大和を手に入れられるなら、大手外資系は動くかもしれません。いずれにせよ、大手証券を取り巻く環境は非常に厳しいです。野村にしても、リーマン効果が花咲かない限り、未来はありません。日本の個人ビジネスでごまかせるのは、あと数年です。残された時間は短いのです。かつて、英国から自国資本の金融機関(特に、証券)が消えていきましたが、日本もその道筋を辿っていると考えます。

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