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2011年5月 8日 (日)

第446話 「まちがいだらけの年金運用」

5月8日付の日経ヴェリタス11面に、「年金の国内株運用低下‐3月末18%、外国株やヘッジ外債増える」という記事が掲載されています。これは、JPモルガンアセットいよる、119の企業年金に対する聞き取り調査で分かりました。その理由としては、①過去の国内資産への偏重の是正、②国際会計基準(IFRS)導入への備え、が挙げられています。今後は、オルタナティブ投資のような絶対収益追求型商品を増やしたり、エマージング株式、債券を増やしたりする一方、クオンツ運用やインデックス運用を減らしていくそうです。さて、企業年金とは、公的な年金とは別に、企業が従業員のために独自に提供し、資金を積み立てている年金制度です。当然、企業独自の制度ですから、各企業が独自の判断で運用方針を決定します。しかし、会計制度の変更から、年金の運用結果が企業の業績に影響するようになってから、非常に保守的な運用に変更していっています。加えて、そもそも、企業年金の担当者は、資産運用に関しては当然に素人なので、非常に横並び主義で、かつ、運用会社など大手金融機関の言うとおりに意思決定を行ってしまう傾向があります。その結果、いつも相場の最後の方で、アクションを起こす傾向があり、業界では、年金が動くと、もう相場も終わりだという捉え方があります。また、金融機関も、「年金は、ラストリゾート」という呼び方をしているようです。すなわち、銀行や生損保に金融商品を持ち込んでも、もう買ってくれないような時期になると、年金に持ち込んで買ってもらうという意味です。リーマンショックの時に、多くの年金は、ファンド・オブ・ファンズで損をしました。しかし、大手の生損保などでは、すでに売っていたケースもありました。言い換えが、年金は、”鴨ねぎ”というわけです。さらに、年金でも、声の大きい、新し物好きの人は、オピニオン・リーダーとなって、新しい商品を紹介すると、横並びで、投資したりします。

以上、いろいろと書きましたが、結論的には、年金の投資傾向は、過去の経験では間違っていることが多いと考えます。従って、「日本株」、短期的な相場観は別として、相対的に魅力的ではないでしょうか。私は、世界の中で、最も魅力的な市場の一つを感じています。理由としては、一つ、「割安」です。これだけ、出遅れている国ありません。一方で、震災はありましたが、世界経済の回復を恩恵は、日本企業も十分に受けています。それなのに、日本以外は株高で、日本だけ1万円以下で推移しています。なお、短期的に株式には警戒的という意見に変わりはありませんので、次の局面では、海外より国内株という意味ですので、あしからず。

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