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2011年6月12日 (日)

第454話 「ノムラ・グローバルトレンド(バスケット通貨選択型)」

今回取り上げるのは、4月26日に設定されたノムラ・グローバルトレンドという投信です。バスケット通貨選択の部分は、以前にもその問題点を指摘していますので、今回は、本来の運用部分のみ取り上げます。この投信は、MAM-AHLというヘッジファンド大手が運用するマネージド・フューチャーズという分類のヘッジファンドです。様々な先物をプログラム取引で頻繁に売買することで、絶対収益を目指します。ヘッジファンドは、そもそも、月次、四半期など、解約時期が制限されている場合が多いのですが、これは、毎日、設定解約ができるという個人向け投信に必須の特徴を持たせたヘッジファンドとなっています。そういう点は、この商品の画期的な点かもしれません。マネージド・フューチャーズは、主に相場のトレンドを捉えることで、高い収益を得ることができます。たとえば、リーマン・ショック。この時は、一方的に株式市場は暴落しました。こうしたトレンドが現れると、プログラムは株式のショートを取るようなサインを出しますので、儲けられます。従って、世間では、株式と逆の相関があると言って、マネージド・フューチャーズに投資すべきという人もいます。しかし、実際には、株式の暴落の際にこうした傾向が現れるだけで、長い期間で見ると、逆相関とは言い難い状況です。また、相場の反転時に弱い傾向があり、今年5月初めに海外で銀などの商品価格が暴落した際には、マネージド・フューチャーズは大きく下落しました。その結果、野村のこのファンドは、設定早々、大きなマイナスに苦しんでいます。運用機関であるMAN-AHLは、確かに大手ではありますが、運用成果は目立って良くありません。過去数年を見ても、マネージド・フューチャーズ全体で、平均以下の運用実績の年が多くなっています。その程度の運用成果でも資金が集まるのは、ブランド力というほかありません。なお、このファンドの問題点は、コストです。まず、購入時手数料が4%かかります。また、毎年、ヘッジファンドに2.3%+成功報酬と国内投信のコスト0.95%という、恐ろしいほどのコストです。このコスト以上の運用成果を期待できる可能性は、当然に下がります。それでも、2000億円近いお金が集まったのは、野村証券の販売力としか言いようがありません。結論的には、日々で解約できる仕組みは評価しますが、運用会社、およびコスト面を考慮すると、「中の下」の商品との総合評価です。

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