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2011年7月16日 (土)

第459話 「みずほ・ブラックロック グローバル農業関連株ファンド」

毎月分配系のファンドが続いてので、今回は、ちょっと、違った商品を取り上げてみました。当該ファンドは、新光投信が設定している国内投信ですが、実際には、米国運用会社であるブラックロック社が運用する外国籍投信をただ購入しているだけの商品です。言い方を変えれば、「器(うつわ)貸しファンド」というものでしょうか。なぜ、このファンドを取り上げたかというと、①ブラックロックが今まで経てきた会社の歴史、②みずほフィナンシャルグループとブラックロックとの提携、③テーマ型投信に、関心があったからです。さて、ブラックロックですが、この会社自体は、債券運用で有名な中規模ぐらいの会社でした。ところが、メリルリンチの運用会社を買収し、そして、英国バークレーズ銀行からも運用会社(BGI)を買収したことで、あっという間に世界の大運用会社に変身してしまったのです。メリルの運用会社は、これも、メリルがウォーバークという英国を運用会社を買収していますから、買収の歴史のような会社です。従って、ブラックロックの株式運用は、基本、このメリル-ウォーバーグ時代の商品です。ちなみに、BGIは、コンピューターモデル運用(クオンツ運用)の会社で、1つの会社としては、「ちゃんこ鍋」状態になっています。当然、そうした歴史から、運用会社としては厳しい評価を受けています。日本法人は、リストラの嵐で、安定性にかけています。

そうした中、日本では投信ビジネスで食っていく必要があり、みずほフィナンシャル・グループと資本提携を結びました。投信ビジネスで、ブラックロックは出遅れており、自社で設定した投信は、1600億円強しかありません。他社と比較すると異常に低い数字です。そこで、こうした「器貸しファンド」で、他社ブランドに頼ったのでしょう。

運用ですが、農業関連というテーマ型運用です。こうしたファンドは評価は非常に困難です。運用としては、分散投資をわざわざ抑えるわけですから、理にかなっていません。しかし、農業関連が上がると信じている人には合った商品となります。このファンド、もとは、「Blackrock Workd Agriculture Fund」というもので、ベンチマークが、「DAX Global Agribusiness index」となっています。パフォーマンスは、設定来、当該外国籍ファンドが年率21%で、ベンチマークの24.5%を下回っています(USD建て、2011年5月末現在)。70%近く米国株に投資し、また、上位10銘柄で約60%弱を占めています。そういう意味で、非常に偏ったリスクを取っている状況にあります。

ブラックロックは、確かに、債券運用で有名ですが、株式では、過去の買収先の遺物を使っているだけで、力を入れていません。最近のリストラの動きを考えると、今回の投信、厳しいですが、「下」の評価が、妥当だと思います。

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