« 第464話 「グローバル・ソブリン・オープン(グロソブ)」 | トップページ | 第466話 「さわかみファンド」 »

2011年8月27日 (土)

第465話 「大和住銀日本バリュー株ファンド(愛称)黒潮」

前回、上の評価のファンドも見たいとのご意見がありましたので、今回は、結論ありきですが、上のファンドです。商品は、大和住銀の黒潮という愛称のある日本株バリューファンドです。大和住銀は、この前、豪ドル短期債で辛口を評価をしましたが、こういう良い商品もあります。運用は、1999年7月からですから、12年ぐらい経ちます。大和住銀は、以前も書きましたが、大和投信があるために、投信よりも投資顧問業務に力を入れてきました。大和住銀は、この投資顧問業務で、バリュー・マネジャーとしての高い評価を得ています。

さて、ここで日本株の運用の歴史ですが、私の理解では、1990年代後半まで、日本では、運用というとバリュー運用が主流でした。バリューとは、割安株という意味で、PBRやPERなどのバリュー指標に注目している運用会社が大勢でした。しかし、2000年にかけてのITバブルで、成長株(グロース)が急上昇し、バリュー運用は散々な目にあいました。そのため、顧客からの解約も増え、多くの日本株運用会社は、バリュー運用を閉じて、グロース運用を開始しました。しかし、これまた、売れ目で、ITバブルの崩壊以降、再び、バリュー運用が回復しました。

実際、ラッセル野村の日本株スタイル指数を見ると、過去5年、10年、20年の大型バリュー指数と大型グロース指数のリターンは(年率、平成23年7月末現在)、▲9.4%対▲10.5%、▲0.4%対▲3.9%、▲0.6%対▲3.9%と、どの期間でもバリュー指数が上回っています。すなわち、日本では、バリュー運用の有効性が非常に強く、安定しているということです。従って、頑固に、バリュー運用を守っていれば、市場指数以上の良い結果が出る可能性が高いのです。

そして、この黒潮ですが、平成23年7月現在で、過去1年でTOPIXが▲1.0%下げる中で、+6.7%でした。過去5年でも、TOPIX▲46.5%に対して、▲37.3%と上回っています。また、業界平均でも上位にあります。これは、大和住銀が、シンプルな運用ながら、バリュー運用を変えなかったことが、この結果をもたらしたわけです。運用では、そうした一貫性が重要なのです。で、繰り返しですが、評価は、「上」です。

しかし、こういうファンドの純資産額が、たったの150億円弱。「日本には、本当の資産運用会社は無い」と言われる所以です。日本の投信会社は、仕組み商品の企画・販売会社なのです。

« 第464話 「グローバル・ソブリン・オープン(グロソブ)」 | トップページ | 第466話 「さわかみファンド」 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/512329/52582111

この記事へのトラックバック一覧です: 第465話 「大和住銀日本バリュー株ファンド(愛称)黒潮」:

« 第464話 「グローバル・ソブリン・オープン(グロソブ)」 | トップページ | 第466話 「さわかみファンド」 »

最近のコメント

最近のトラックバック

無料ブログはココログ