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2011年10月29日 (土)

第475話 「バリュー・小型株」

このブログで、日本では、バリュー・小型のファンドが有効であると書きました。それについてコメントももらっているので、更に、分析してみます。バリュー効果や小型株効果については、すでに、アカデミックな世界では多くの論文が出されています。有名なところは、ファーマ・フレンチの3ファクター・モデルの論文。更には、行動ファイナンスによってバリュー効果と小型株効果を説明しようとしたものです。以前にも書きましたが、日本では、バリュー効果の有効性は観察されていて、ITバブルの時期を除けば、大半の運用機関は、バリュー運用を行っていた時代がありました。

9月末での指数を見ると、野村ラッセルのスタイル指数では、過去5年間(年率)で、小型バリューが▲7%、大型バリューが▲11.4%、小型グロースが▲13.5%、そして大型グロースが▲14%とバリュー、小型有利であったことが分かります。しかし、これはあくまでも指数の話。実際の運用ではどうだったかを、日本株投信で検証してみます。データは、モーニングスターのHPから入手しました。日本株に投資し、過去5年以上の実績があり、配当は年1回のものに限りました。その結果、219ファンドが該当しました。なお、以下、モーニングスター社のファンド区分(大型、中型、小型、バリュー、ブレンド、グロース)で議論します。

上記219のファンドで、各分類毎に、過去5年のパフォーマンスを現在の資産残高で加重平均を作成しました。その結果、最もパフォーマンスが良かったのは小型バリューの▲8.5%、次が大型バリューと小型グロースがほぼ同じで▲11.4%、そして、最も悪かったのが大型グロースの▲13.8%でした。従って、実際の運用でも小型・バリューが有効であったことが示されます。もちろん、小型・バリューだと、どうしても財務上不安のある銘柄も出てきてアクティブ運用では心配される銘柄を意識的に避けてしまう傾向があるので、どうしても指数には負けてしまっているように見受けられます。

なお、今回小型・バリューに含まれたファンドは、219ファンドのうち、7ファンドのみ。野村アセットは、「日本低位株ファンド」、「野村小型株オープン」、「野村ファンドマスターズ日本小型株」、大和住銀は、「J-stock アクティブオープン」、「日本小型株ファンド」、日興アセットは、「低位株オープン」、そして、ばんせいの「黒田アクティブジャパン」です。

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コメント

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

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