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2012年2月

2012年2月25日 (土)

第495話 「AIJ投資顧問 Part2」

1日経った今日の新聞にも本件に関する記事が掲載されています。前回のブログで、騙した方は一番悪いが、騙された年金基金側にも受託者責任があると書きました。それに関して、気になる記事が今朝の朝日新聞の朝刊にありました。AIJ投資顧問に資金運用を委託していた某厚生年金基金の担当者のインタビュー記事で、「AIJ投資顧問の浅川社長とは、年に数回飲みにいくなど、気さくな人で信頼できる人だと思った」と話しているのです。この話、話した本人はどういうつもりで話したか知りませんが、大きな問題を示しているのかもしれません。

もちろん、自腹で時々飲みにいくなら常識の範囲内で問題ないのですが、この浅川氏に関連する噂から推察するとそうではないのでは、すなわち、接待の疑いがあります。厚生年金基金は、公的年金である厚生年金の一部を国に代わって運用しているので、その担当者者は、たとえ民間人でも「みなし公務員」の扱いになります。従って、こうした接待を受けてはいけません。加えて、個人的な接待によって、便宜を図ったならば、まさしく、年金担当者として受託者責任を問われ、訴訟されるかもしれません。

加えて、このAIJの接待は、半端ではなかったとの業界内の噂があります。相当高額な夜の接待、ゴルフ接待、etc. ちょっと、今の時代に有り得ないものだったらしいです。もしも、過剰な接待で、運用先を委託していた事実があれば、大変な問題です。この点も、年金基金側は、自主的に調査し、問題となるような行為がなかったかどうか、はっきりして欲しいと思います。更に、金融業界関係者の中にも、同社長と夜の飲みやゴルフで親しくしていた人が多かったと聞きます。付き合う相手は選んだ方がいいですよ。

2012年2月24日 (金)

第494話 「AIJ投資顧問」

本日、独立系投資顧問会社であるAIJ投資顧問が、企業年金から受託している運用資産 約2000億円の90%以上が毀損している可能性があるとして業務停止命令を受けました。NHKでもトップニュースとして伝えています。正直、私は、「しまった!」と思っています。実は、先週から今週にかけて仕事が忙しく、このブログを更新できていませんでした。しかし、先週、金融庁のHPで、同社に検査が入っていることを知り、昔からきな臭い運用会社だったので、何か出るかもしれないと書こうと思っていたからです。

さて、なぜ、きな臭いかというと、以下の通りです。

1、情報を出さない。:企業年金は通常、その運用状況を四半期毎に運用機関から提出ささます。それはパフォーマンスだけではなく、どういう運用しているかとか、どういう資産を持っているかとか、細かく報告させます。しかし、AIJは、パフォーマンスの数字以外、ほとんど顧客に報告していなかったそうです。また、企業年金が運用会社の評価のために、別途雇っている外部のコンサルティング会社の問い合わせに対しても一切回答していなかったそうです。これは明らかに変でした。

2、損したことがない:AIJの営業資料にある運用実績では、ほぼ毎月、プラスのリターンが記載されていたそうです(数年前ぐらいの実績には少しマイナスの月が散見されるそうですが)。そんなことがあるわけがないのです。

3、評判が良い:年金情報という専門雑誌で、年末に年金基金にアンケートをし、どの運用機関が良いか、人気投票が行われます。AIJは、数年前から突然ランキング外から1位になり、その後も上位にいます。しかし、同社の詳しい内容を知っている人がほとんど周りにいないのです。変すぎます。アンケートで上位に入るよう、年金基金の担当者に謝礼を払っていたとの噂もあります。

4、社長が怪しすぎる。:AIJの浅川社長は、元野村証券の営業マン。野村証券の方に聞くと、退社する直前は、借金がらみの噂もあったそうです。また、AIJの顧問には、あの手鏡の植草氏が就任していた時期もあったようです。怪しすぎです。しかし、オリンパス問題でも元野村証券マンが逮捕されるなど、野村証券のDNAは犯罪者なのかもしれません。

以上から、同社、業界内で「日本版マドフ」と疑われていました。それなのに、あれだけの資金と顧客を得たのはなぜでしょうか。やはり、年金基金の担当者は、過去の結果だけで物事を判断していたということです。すなわち、素人なわけです。今後、刑事事件に発展していく可能性があるのですが、年金基金側は、まともな報告もしない運用機関を放置していたということで、「受託者責任」違反に問われる可能性があります。すなわち、訴訟のリスクです。加えて、コンサルティング会社、ここも、怪しいと思いながら、年金基金に注意を喚起しなかった「不作為の罪」に問われる可能性があります。とにかく、この問題、大きく波及しそうです。

最後に、2000億円が消えた話も、正直、分かりません。AIJの数字は、おそらく全て捏造の可能性があります。したがって、投資顧問業協会に出している受託資産額が正しいかどうかも、今や分からない状態です。酷い会社です。

2012年2月12日 (日)

第493話 「正義の味方と悪玉の特徴」

最近、こんな比較がネット上でコピペされながら話題になっているのは、ご存じでしょうか。

正義の味方の特徴

1.自分自身の具体的な目標をもたない

2.相手の夢を阻止するのが生きがい

3.常になにかが起こってから行動

4.受け身の姿勢

5.単独~少人数で行動

6.いつも怒っている

悪玉の特徴

1.大きな夢、野望を抱いている

2.目標達成のため、研究開発を怠らない

3.日々努力を重ね、夢に向かって手を尽くしている

4.失敗してもへこたれない

5.組織で行動

6.よく笑う

ネット上では人によって、その解釈が違いのですが、私は、これを実際と本質の矛盾というようにとらえています。

これを投信に当てはめると、こんなふうにも書けるのではないでしょうか?

(売れる投信)

1、運用会社自体に信念はなく、販売会社の言う通りに商品性を考える

2、常に販売会社のために、商品企画、販売支援、接待を考えている

3、運用よりも、通貨選択など、仕組み作りにに知恵を絞る

4、販売会社の利益を優先する

(売れない投信)

1、「運用とは」、「投信とは」、という自分のこだわりを持っている

2、直販が基本で、個人向けのセミナーを通じて、一人でも多くの個人がファンになってくれれば幸せと考えている

3、企業訪問や経営者と直接、話をすることに生きがいや優越感を感じている

4、道楽で会社をしているのかと疑われるほど、会社経営に執着がない

と、皆さん、ご意見もありますでしょうが、勝手に書いてみました。是非、これに加筆、修正していってください。面白い比較表ができると思います。

2012年2月11日 (土)

第492話 「株価と金利」

2012年2月10日の終値で米国株S&P500は、1342と昨年5月のSell in May前の水準にあります。一方、米国10年債利回りは、1.97%と昨年5月の3%近辺から1%以上低下しています。逆相関であるはずの株価と金利、しかし、それが行っていないこの状況をどう理解すれば良いでしょうか?FRBも債券市場も、現在の景気回復の兆候が、中央銀行のバランスシートを膨らませただけのあだ花だと思っています。しかし、株式市場は、景気回復を素直に業績回復と結び付けて考えています。

それでは、どっちが正しいのか?短い内容で恐縮ですが、今回の株高は、金利低下に伴うPERの拡大だけではないのでしょうか。マクロ経済の中長期的な悪化が進展しており、安定的な業績回復を期待することは困難です。先進国は、日本で経験した失われた10年、20年の道を辿っていると考えます。危うい状況での短期的なリスク・オンの動き。年単位で物事を考える人なら、リスクを減らすタイミングと考え始めていると思います。

2012年2月 5日 (日)

第491話 「リスクを抑えたETF」

平成24年2月5日の日経新聞に、三菱UFJ投信が、TOPIX連動型ながら、価格変動リスクを抑えた上場ETFを23日に上場するとの記事が掲載されています。これは、「TOPIXリスクコントロール指数(変動率5%)」というものです。株式急落時でも損失を限定的にできるというのがメリットだそうです。なお、変動率を抑える方法は、現金を持つということのようです。

さて、皆さん、これに魅力を感じますか?私は全く感じません。そもそも、投信の中で現金を持つぐらいなら、本来、株式を10買うべき分を、5とか6に減らせば済むはずです。わざわざ、現金分にまで投信の運用報酬を払うのはバカバカしいです。

加えて、上場ETFの位置づけです。以前は、個人でも資産形成に上場ETFは有効かと考えていました。しかし、その後、自分でも投資していくうちに、長期投資には不向きではないかと考えます。上場ETFは、日中の取引時間中の値動きもとらえて、インデックス運用を行うのには向いています。しかし、一方で、短期的な需給で価格が決まってしまうので、実際の投信の基準価格よりも割高、割安で取引される可能性があったり、取引自体が出来ない場合も多くあります。長期資産形成であれば、そもそも日中の値動きをそれほど気にするものではありませんし、通常の投信であれば、金額にかかわらず、必ず、終値(基準価額)で取引することができるので、通常のインデックス投信の方が、より向いています。

わざわざ、リスクを抑えてまで、(日中取引まで意識した)上場ETFを活用するのでしょうか?非常に違和感を感じる記事でした。

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